皆さんこんなことありませんか。
まさに今の私なのですが、もしかしたら、エッセンシャル思考を取り入れることが、解決の一助になるかもしれません。エッセンシャル思考とは何なのか。ぜひ一読してみてください。
はじめに エッセンシャル思考とは
エッセンシャル思考は、今目の前にある全ての仕事をスーパーマンのように薙ぎ倒し、全て解決する思考ではありません。
むしろある意味「選んで捨てる思考」だと私は読んでいて感じました。
というのも本書では、エッセンシャル思考は
「より多くの仕事をこなすためのものではなく、やり方を変えるためのもの。」
と述べられています。
と読み始めた私は思いました。しかし、そうではないのです。
現状を変えるには、その物の見方を変える必要があると筆者は述べています。
全てをやり切ろうとガムシャラに取り組むのは限界が来ています。
大事だと思っていることは、本当に大事なことなのでしょうか?
この仕事は自分が今やれることの中で一番重要ですか?
そうやって選べるようになったとき初めて、中途半端にあれこれ手を出す代わりに、やるべきことをしっかりやり遂げられる人になれます。
筆者は、本書は片付けコンサルタントのようなものと言っています。
以下の三つの考え方をおさえて、日常に溢れる不要な仕事をどんどん捨てていきましょう。
選択
日々やることに忙殺され、考えている暇があったら手を動かしたほうがマシと考えることも多いでしょう。
でもそれでは疲弊する毎日からは抜け出せません。
「もしもたった一つのことしかできないとしたら、自分は今、何をしたいのか。」
この事実と向き合って選択しないと、流れていく日々に飲み込まれてしまいます。
しかし、生き物には選ぶ力を放棄してしまう習慣が身に付いてしまうようです。
本書ではある実験が紹介されており、逃れられない電気ショックを浴び続けた犬は、逃げられる状況になっても逃げようとさえしなくなります。
これを学習性無力感といい、人であっても、うまくいかないことがつづきすぎると、目の前にチャンスがあっても諦めたり、そもそもこの状況を変えるという選択肢があることすら気づかなくなってしまうようです。
人によっては、逆に何でもかんでも引き受けるなど、自分で判断して行動することをやめてしまいます。
そのような危険性があるからこそ、選択する権利を手放さないことが大切です。
他人任せになった瞬間、自分の人生の決定権は他人に渡り、望むような人生に変えていくことはできなくなります。
最初の一歩は、「自分で選ぶという選択肢を選ぶ」ことです。
ノイズ
世の中の大半のものは無価値である。
そう聞くと思わず私は反論したくなりました。笑
しかし、世の中大半のものが大事なのであれば、私たちの日々の努力がもう少し結果や達成に結びついても良いのではないかと思うのも事実です。
80対20の法則をご存知でしょうか。これは、成果の80%は20%の努力に起因するという説です。
つまり、労働時間を闇雲に増やし努力しなくても、やるべきところを頑張れば80%の成果を得られるということです。
これを聞いて、野球をしている僕は、「下位打線には力をセーブして投げる投手」を思い浮かべました。笑
全部全力でやることはむしろ非効率で、他の成果に直結する場面で力を注げないことにも繋がりますよね。
「企業の8割の利益を2割の社員が稼いでいる」などの話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
これも、とにかく人を増やし労働力を増やしても、結局成果の8割は、2割の人の努力で事足りているということになります。
努力はもちろん大切ですが、努力の量=成果では決してないということです。
日本では特に「頑張る」ということが極端に美化されているのかもしれません。
そうなれば、「とにかく頑張る」よりも「より少ない努力で、より良い成果が出る選択肢」を考えて選んだ方が良さそうです。
「世の中の大半のものは無価値である。」
なかなかのパワーワードですが、そう考えるからこそ本質的なことだけを見分けられるようになります。
エッセンシャル思考はより多くのことをやり遂げるのではなく、正しいことをやり遂げる技術です。
もちろん少なければ良いというものではありません。
しかし、時間とエネルギーを効果的に配分し、重要な仕事で最大の成果を上げたいとあなたが思うなら。
全てを努力で解決しようとするのは間違っているようです。
そのため、エッセンシャル思考の人は、たっぷりと時間をかけて選択肢を検討します。
無駄なことに時間を割かないように。
非エッセンシャル思考の人は、何も考えずに取り組み、がむしゃらに努力します。
その努力が成果につながるかどうか、検討もしないまま。
トレードオフ
トレードオフとは、「何かを失う代わりに何かを得る」ということです。
働けば時間を失いますが、代わりにお金や、人によっては満足感を得られるでしょう。
しかし、何も失わずに何かを得ることはできません。
二つの航空会社の話があります。
路線を絞り、機内食も出さず、格安航空会社としての道だけに集中した会社。
格安と高級路線のどちらも事業展開した会社。
結果は当然、一つの道に力を集中させた方が成功を成し遂げました。
これは私たち個人も同じことで、一日の中でできることは限られています。
スケジュールをパンパンに詰め込んでしまったことはないでしょうか?
充実しているように見えて、一つ一つの予定をしっかりとこなせず、片方に遅れたり、疎かになってしまったりすることが私にはよくあります。
二兎追うものは一兎も得ずとはまさにこのことです。
何かにイエスと言うのは、その他の選択肢にノーと言っているのと同じことであり、何かを諦めずして全て得ることはできません。
医者を目指しながら、プロ野球選手になって、ピアニストとしても活躍することはできないのです。
何かにノーと言うことは、正直辛いことです。
しかし、いざと言うときに、痛みの伴うタフな決断をなしには、結局一つも守れないでしょう。
全て優先することは、何も優先していないのと同じことなのです。
エッセンシャル思考が身につくと、トレードオフが受け入れられるようになってくるそうです。
何を諦めなくてはならないかではなく、何に全力を注ぐべきかと考えられます。
どれも大事な場合もあるでしょう。
しかし、その中で優先順位を明確にする。トレードオフがなければいいのに、とは考えないのです。
両立ではなく、どの問題を引き受け、全力を注ぐかを判断し、選ぶのです。
最後にエッセンシャル思考の大切さを伝えるために、筆者が引用したメアリーオリバーの詩の一節をご紹介します。
少しでもエッセンシャル思考について理解が深まったら嬉しいです。
ありがとうございました。
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