そんな思いから本書を手に取りました。
同じ気持ちの方の参考になれば幸いです。
発達障害とは何か
自閉書スペクトラム(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)などがあるが、これらはよく重複する。
特性→対人関係、こだわり、勉強、運動、うっかり、落ち着かないなどがある。
障害は、本人が困っていると言うこと。
周りがまず理解して対応すれば軽減していける。
発達障害との向き合い方として、「知る→相談→整える→支援を受ける」を心がける。
知りもしない状態から整えようとすると、無理な指導をしてしまうことが多い。
特性→背の高さや利き腕のようなもの。
発達の特性には、認知特性と行動特性がある。
特性があっても、生活上の支障がなければ障害があるとは考えない。子どもが辛くならないことが大切。
発達障害の種類
ASD コミュニケーションの困難、興味の偏り、こだわり
本人を集団に無理やり適応させるのではなく、本人なりのスタイルで社会参加できようにする。
ADHD 2種類ある。
多動性・衝動性タイプ。(じっとしていられない、思いつきで行動、発言してしまう)
不注意タイプ(忘れもの、聞き忘れ)
そそっかしいけれど、めげずに明るいタイプ
LD 勉強が苦手 読み書き計算に現れやすい。
知的障害 全般的な発達の遅れ
DCD 発達性強調運動症 運動が苦手で、手先が不器用
他にも、チックなども含まれる。
二次障害
無理解からくる無理な要求→自信を失ったり、やる気を無くしたりする。
これは本人の問題ではなく、周りの問題である。
→うつ、イライラ、不登校、チック、いじめ、フラッシュバックにつながる。
ASDの子は、過剰適応の可能性があり、無理して心に負担がかかっている場合がある。そのため、精神障害になりやすい。
大人になっても発達障害は消えない。それはその子の特性であり、病気ではないからである。
障害をどう考えるか
前述の通り、障害は病気ではない→治そう、遅れを取り戻そうというものではない。
※挨拶できないから、挨拶を練習させようは、本人の負担になる。長い目で見て対応していく。
見捨てるわけではないが、問題に見える行動はその人のスタイルであり、無理に変えるものではない。
子育てに目安はある(おむつはいつ取れて、いつから卒乳してなど)が、それをノルマにしてはいけない。
ただの平均値であり、その後のベストな育ち方とは限らない。
発達障害の子は、苦手もあるが得意もある。
苦手を治すより、得意を伸ばす。→自尊心が育つ。
長い目で見ると、他の子より遅くても、苦手なことも伸びていく。
障害に気づいたら、、、
×とにかく対応する
○あせらず、何に困っているか理解する。
→その子に相応しい支援を。
発達障害の子を傷つけるのは「無理解なのに熱心な人」
二次障害を防ぐ
発達障害の特性を押さえ込む、減らすでは、その子の否定になってしまう。
肯定的に捉え、活用するか補う。
発達障害の子どもは、社会活動で疲れやすい。とにかくストレスを避け、本人の意欲を守る。
専門機関、学校や園、自治体
教員として、自分が住んでいる自治体の支援を知っておくことも重要だと思う。
家庭で親ができること
子育てがうまくいかない
→親が子どもに合わせると子どもの苦労が減る。しかし、親のストレスが増える分、親の支援が必要。
二つのスキルを伸ばす
・できることは積極的にどんどんやらせる。
・できないことは無理せず、やらせない。他人に頼る。最低限のルールは守る。
苦手な場面への対応
仲間が欲しいけれど、うまく関われない。→仲の良い子が数人いればいい。
こだわりへの対応
→危険になったり周りを困らせる困ったこだわりと、迷惑をかけないこだわりがある。
困ったこだわりだけ、無理に辞めさせずに、自然に減らしていく。
落ち着きがない子→いちいち注意しない。大目に見て、多少姿勢が悪かったり落ち着いていなくても、勉強できてたり、コミュニケーションが取れてたらよしとする。
目的に沿って頑張っていたらオッケー。
落ち着きなく勉強も苦手な場合→目標を低くして、かつ一つだけに絞る。
うっかりミスが多い子→ミスをなくすより、ミスはあるものと考えて、あっても大丈夫なようにする。課題を一つに絞る。遅刻しないが課題なら、忘れものや身だしなみは一旦置いておく。とにかく自信や意欲をキープできるように、ミスを指摘よりできていることを認める。
勉強が苦手→別の学び方を提案する。その子が何につまづいているかを観察して、良い支援を行う。文章量を減らす、文房具を変える、デジタル教科書で読み上げてもらう。
学校や地域で受けられる支援
発達障害者支援法→支援を受けなければならないではない。支援を受ける権利がある。
手帳を取得することで、、、
精神障害者保健福祉手帳→発達障害者
療育手帳→知的障害者
受給者証
福祉的な支援を受けるために必要。
発達障害の子の場合は、「障害児通所受給者証」を取得すると、療育を受けられ、自己負担額が1割になる。
療育→児童発達支援センター(自治体や社会福祉法人)、児童発達支援事業所などの療育機関で、支援を受ける。
特別支援教育は入級まで1年ぐらい見ておきたい。
就労支援を受けることもできる。
最後に
発達障害の子や保護者が生きやすい世界は、きっと多くの人にとっても生きやすい世界だと思います。
障害は矯正するのではなく、その子の特性として、周りがどうすれば生かせるのかを考えること。
しっかり心がけて子どもも保護者も担任も、力を合わせて頑張っていければ良いと思います。
今日もありがとうございました!✨
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